平成9年(1997)、オーラルケアステーション大阪は訪問歯科関連事業を始め、障害者・高齢者などの福祉施設を訪問し、口腔ケアを実施しています。
私どもは、障害者・高齢者の歯の健康状態をつぶさに見てまいりました。すでにご承知とは思いますが、非常に悪い状態の方々がほとんどです。
障害者の方は、ブラッシング方法の不正確さもさることながら、ブラッシングを中心とする予防の効用についてご認識いただけないことにくわえ、投薬の副作用による歯肉の腫れなどがあげられます。その結果、虫歯の発生をはじめ、歯石の沈着、歯周病の進行など、ひどい状態になっている方が多く見受けられます。歯の痛みを訴えれば、歯科医院で抜歯するだけで、若年 にもかかわらず歯を失っている方も多くみうけられるのです。
一方、高齢者の方は、認知症の進行や寝たきり状態のため、口腔機能の低下やそれに伴って誤嚥性肺炎を発生する場合が多いのです。高齢者の病状進行に伴い今まで使っていた入れ歯が合わなくなったり、不便を感じていらっしゃる方が多いのです。
人にとって生きる楽しみの「食事」をとること自体が困難になれば、障害者の健康、ひいては「生活の質」(QOL=Quality of Life)の低下を余儀無くされます。
そうならないためには、歯の劣悪化を防ぎ、進行をおさえるための定期的な口腔ケアが大変重要な要素のひとつなのです。
口腔ケアの実情を熟知した経験から、また皆様のご意見、ご要望をいただくなかから、活動を広げてまいりました。
障害者・高齢者に対する私どもの口腔ケア活動は、全国に先駆けて行ってきた組織的なものです。障害者・高齢者への歯科診療の活発化、障害者・高齢者のQOLの改善、障害者・高齢者に対する地域歯科医療の改善、障害者・高齢者の健康増進に役立つものと考えております。
私どもは、障害者・高齢者の口腔ケアの専門家として、皆様のお役にたてることが望みなのです。
(株)オーラルケアステーション大阪
代表取締役 笹井照夫 |
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